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ビザの延長が完了。中国の二等列車、いわゆる「硬座」に乗って成都から昆明までやってきた。
この20時間の汽車の旅はいや~辛かった。背もたれが垂直で眠れない、隣の男が寄りかかってくる、座るときぶつかってくる等々。

列車が到着して改札が開いたときも、大混乱。割り込み合戦である。こちらも譲っていてはホームに入れない。猛り狂う人民を押し分け押しのけ、改札をくぐるときにキャリーバッグが引っ掛かった。
あれ?変だな。改札を通れる幅のはず、と後ろを見ると私の荷物と改札のゲートの間に後ろの男性の荷物が挟まっている。

状況からして、わざとやったようだ。
あのねえ、そんなことしたってあんたが私の前に入れるわけじゃないでしょう?何でもかんでも本能的に割り込もうとすればいいってもんじゃないでしょうが!
男性を睨み付けて荷物をどかさせて改札をくぐる。
前回の成都で精神的には克服したものの、旅行するのが大変な国なのは間違いないなあ中国は、とため息が出る。

硬座での旅の道中については、あまり触れたくない。辛すぎて。

後述するが昆明からラオスのビエンチャンまでは国際寝台バスで来たのだが、寝台と言っても一つの寝台に二人。
見ず知らずの男性と同じベッドで寝るという味のある状況だったが、それすら硬座20時間の旅に比べたら天国に思えたほどだ。
今のところ、私の中で地球上で一番辛い乗り物ランキング、暫定ながらもぶっちぎりの一位である。

いよいよ昆明に着き、予約していたホステルにチェックイン。

昆明は、いい街だった。

いきなりこういうと何だが、まず車に轢かれそうにならない(中国にしては異例に交通マナーがいい。クラクションもほとんど鳴らされない)

それに穏やかな人が多い。

たとえば到着した日にこんなことがあった。
ホステル近くの宝石屋を覗いたらすごく心を惹きつけられるヒスイのバングルがあった。見せてください、とショーケースから出してもらう。
ヒスイは値段がピンキリだ。数百円から上は天井知らず。しかも見た目で値段がわからない。
ちょっとぐらい高くても、これだけ気に入ったんだから買っちまえ、と悪魔がささやく。貧乏旅行中なのに。
まあ値段だけでも聞いてみよう。女性の店員さんに
「いくらですか?」と聞くと

「6000元(10万円弱)です」
ははは、そりゃムリだ。見せてもらった以上買えないって言いにくいけどしかたがない。

すみません、お金が無いので、と正直に告げた。
するとその店員さんがニッコリ笑って
「いいんですよ、見るだけでも」
恐縮してその場を去る私に
「今後の旅も道中気を付けて」
まで言ったのである。

本当に中国か?と思った(失礼)。
上海あたりなら舌打ちされてもおかしくない状況である。

短い滞在だったのでお店の人くらいとしか話さなかったが、穏やかでにこやかな人が多いので驚いた。
これから中国に行ってみようかなという方は昆明、お勧めである。
標高がそこそこ高いから今の季節でも涼しかったし。


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